[R18][SenSen] S〇Xしないと元の時代に戻れない謎設定に閉じ込められたsnsnの話♡
Author: 塩らっきょ。
Link: https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23157092
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あてんしょん
このお話はnmmn作品です。
意味がわからない方はバックしてください。
今回は藤乃様、yua様、宮古咲夜様、ふらわ様主催の企画
「ドキドキ!?密室密着ライフ!!お好きに閉じ込めちゃって♡ラブラブお部屋リレー♡♡♡」
に参加させて頂きました!!
○○しないと出られない部屋です♡♡
最高の企画ですね!
# 部屋と推し
にて、他にも沢山の作品が投稿されるので是非楽しんでください!
今回、私が書いた出られない部屋は
花魁💛×ティラミスユー💛
のsnsnです。
お楽しみいただけると幸いです。
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目を覚ますと世界が変わっていた。
下手な例え話なんかじゃない、文字通り変わっているのだ。
周りを見渡せば煌びやかな装飾品の数々。
大きな花瓶には色とりどりの花が生けられ、見たこともない高そうな屏風に、百合の華の模様があしらわれた円窓。
それから自分が座り込んでいた畳。
どれもこれも、はだけた黒シャツに黒スキニー、お気持ち程度に襟から下がる黄色のネクタイ。
そんな恰好の自分がいていい場所ではなかった。
「...これ売ったらいくらになるんやろ...」
現実逃避するように口から零した言葉だったが、一体こんな場所に俺が考える買い取り業者がいるのかどうか。
意味わからんやろ?文字通り"時代"が明らかに違うのだ。
もしこれが自分の生きる時代だと言うのなら、下手なAVの撮影現場に違いない。
それか手の込んだラブホとか。
どうしたって生で目にしたことはなかったが、見る限りここは江戸時代に隆盛を極めていたとされる吉原。
吉原遊郭の一室なのだ。
「監禁された...?...にしてはなんか変なんよね」
そもそも自分は何をしていたんやっけ、と記憶をたどりながら立ち上がる。
確か昨夜自分を買ったおっさんがやばいやつで、気を飛ばすほど酒を煽られて...ってところまでは覚えてるんやけど。
あんなに酒を飲んだっていうのに、あの特有の気持ち悪さを引きずっていないことを不思議に思いながらも出口をさがす。
それはすぐにそこにあった。
近くにあった出入口らしき襖に触れて、思わず顔をしかめた。
「は...?なんやこれ」
絶対に襖から鳴るような音ではない、ガチャ、という鍵の音。
まったく開く様子のない襖と、薄暗い部屋をやんわりと照らす行灯に思わず首をかしげる。
ひらっと上品に舞い落ちた一羽の折り鶴を開くとその内側には文字が書かれていた。
"元の時代に戻りたければ、この遊郭の花魁とSEXをしろ"
「いや、だからどんなAVやねん」
思わずツッコミを入れてしまうほど本当に馬鹿げている。
ぴくりとも動かない襖にはもう失笑しかでない。
遊郭の花魁ってあれやろ?ナンバーワンの女?
そんな金持ってへんけど、そんな女抱いて俺、打ち首とかになったりせえへんよな?
ただでさえこっちは体売って毎日に縋って生きとんねん。
まぁ、そんな女とやって死ねるんならあの街から逃げ出す一番幸せな方法かもしれんけど。
後どれだけ売れば抜け出せるのか、この汚れ切った体にはもちろん賞味期限だってあって。
美しい姿には期限がある。この身が壊れたその後は、あの裏路地で一体どうやって生きてゆけばいいのかと今日も恐怖に震えていたんだから。
それがこんなわけのわからんことになるなんて、ほんま滑稽。
「なんや、騒がしいなぁ」
「...はっ?」
「...あんた、なんでこの部屋のおるん?」
一瞬、目を疑った。
奥の仕切りから出てきたのはこれまた綺麗な和服の男。
それこそ遊女を思わせる重ねられた赤い生地に黄色い花が咲き乱れた着物。
はだけた大きな抜き襟に首元の黄色いチョーカー。
まさしく、豪華絢爛という言葉がよく似合う。
驚いたのはその顔だ。
片側を編み込んで耳にかけてはいるが、アシンメトリーとその黄色の髪、切れ長の目とふっくらした唇は誰がどう見たって
「っ...おれ...?」
「...あんさん、名は?」
「ティラミス、みんなそう呼ぶ」
「ふふっ、この状況で偽名を名乗るなんてよほどの命知らずなんやなぁ」
向こうも恐らく気づいてる、こっとの顔を見て表情を歪めたから傍に置いてあった全面鏡が目に入ったがどれだけ見たって変わることはない。
写る二人の男は顔も背丈もそっくり。
違いがあるとすれば体格と身なりだろうか、細く薄汚れた自分をこれ以上目に写したくなくて、目をそらした。
目の前の男もまた、俺を探ろうとしている。
「で?本当の名は?」
「...センラ」
名乗る俺を見て、少し考える素振りをして何が面白かったのか口元に手を当ててくすると笑う。
そのひとつひとつの仕草すら上品で、自分との差に嫌気がさす。
なんやねん、そっちが名乗れって言いよったくせに。
「奇怪な事もあるもんやなぁ」
「意味わからんわ。そんであんたは?」
「胡蝶と申します。好きに呼んでええよ?」
「あんたやって源氏名やないかい」
まぁ、なんとなく察しはつくけど。
どうせ名前も同じやったんやろ。
タイムスリップというよりもパラレルワールドに近いのか。
夢かと思う話だが、手首を握れば昨夜きつく縛られていた痕が痛むからきっと現実なんだろう。
「まぁええわ。そんじゃ胡蝶さん?この扉は鍵でもかかってるん?」
ヤッて戻れるんなら、さっさとその相手を探しに行きたい。
正直、元いた場所に戻りたいかと言われれば全くそんなことは無いのだが、生憎こんな俺なんかを慕って一緒におってくれるアホが1人いるもんやから。
やからさっさとこの奇妙な空間から抜け出してやる。
目の前の男は一本にまとめた長い髪をなびかせて襖の前まで進むと、いぶかしげに俺が持っていた折り鶴だった紙を見る。
「この街自体が鳥かごやからなぁ、こんな籠の中の一部屋に鍵なんかあると思います?」
どこかこちらを下に見てくるような物言いに少しひっかかるところはあるが今はそんなことも言ってられない。
もう一度紙を見て、失笑した。
なんやそれ、ほんならこの同じ顔した男とヤレってか?
「それにしてもここ、なんて読むん?この国の文字ではないやんな...?」
指を刺されたSEXの字に思わず「はぁ?」」と声を漏らしてしまいそうになるが、少し考えればこんな時代だ。
外来文化が少しずつ浸透してきていたとしてもこんな花街の遊女が英語を知っているとは思えない。
「これは、そうやね...この時代ではなんて言うんやろ、性交?まぐわい?」
「へぇ、ならあんたはそれをせんと自分のいた場所に戻れないんや?」
「そんなバカげた話、普段なら信じないんやけどな」
「ふふっ、一夜の夢や過ちなんて、この場所にぴったりやないですか」
そう笑う目の前の自分に呆れながらももう一度辺りを見渡す。
やはり出入口はこの襖だけのようで、どんな原理かは知らないが、この紙の指示に従わなければいけないのかと悟る。
別に、その行為に対して抵抗があるわけやないが...
あぁ、そういえば、と唯一見ていないところがあったのを思い出したそれは、この男が出てきた仕切りの裏、恐らく寝室だ。
「その品のない恰好通り行動まで大胆なんやな?自分から床に入ろうとするなんて」
「こちとらそんな行為自体に抵抗なんかないんでね。あんたやってそうやろ?こんなんで出られるんならさっさとすませた方がお互いのためや」
「あんた話も通じへんの?客でもない奴に体売るほど俺は安くないって言うてんねん。あんたと違って」
突然掴まれた手首が痛む。
壁に押さえつけられた体は思ったよりもびくともしない。
そりゃあそうか、同じ体だとしても育ちが違うんや。
いいもん食って、身分のいい客をとって、そりゃあこんな酒にタバコにドラッグが充満した世界できっしょいおっさんや歪んだ壁のばばあに腰振ってギリギリを生きてる俺なんかより力もあるに決まってる。
「細いなぁ...センラ」
「...自分の名前を呼ぶのって、どんな気分?」
「別に、何とも思わへんよ?」
「ほんま、我ながら食えへんやっちゃな」
押さえつけられた両の手首から、抵抗する意思はないことを示すように力を抜けば、同じ顔の男はふっと微笑む。
同じはずなのに、全然違う。
艶のある唇も陶器のように白い肌も、腹立たしいほどに美しい。
彼の指先が、するりと手首の痣をなぞる。
「この痕は?」
「腐りきった街には綺麗な顔した男を虐めたい変態がごまんとおるから」
「どこの世界も一緒やなぁ、天国でも地獄でも人の欲は変わらない」
近づいてくる顔に大人しく目を閉じると、唇に感じたやわらかな感触。
男の長い前髪が顔にあたってくすぐったいが、どうやら俺もこいつも同じ顔の男と交わるのになんの抵抗もないようだ。
本当にイカれてる。
俺も、目の前のこいつも。
「気に入った。一夜の過ちやと思って抱いたるわ」
「一夜って、まだ真昼間みたいやけど?」
障子から漏れる日の光は薄暗い部屋を柔らかく明るくする、色鮮やかな花や装飾品が数多くあるこの場所をもっと彩って見せた。
ほんま、俺のいた場所とは大違い。
金や銀で埋め尽くされた金持ちアピールにはもううんざりや
「明るい方がええやろ?自分と同じ顔がどう善がるのかを見るのもまた一興」
「はっ、悪趣味やなぁ」
ぱっと掴んでいた手首を離して男は慣れた手つきで俺の腰を引き寄せる。
密着した体にも、やはり不快感はない。
むしろ相手が自分だと思うと妙な安心感すら芽生えた。
相手をしないといけないキモいおっさんに香水臭い女よりはずっとマシ。
「あんた、これから男に抱かれるのに随分と余裕やなぁ」
「うっさいわ、こちとら品格のあるあんたらと違って体売らな明日も約束できへん世界で生きとんねん」
「お気の毒様」
しなやかで花のある指先が、俺が着ているシャツの胸元をぐっとひっぱり蔑むように笑う。
見たいんだろう。もう男なのか女なのか、いつ誰に付けられたのかもわからん噛み痕やキスマーク。
服の下には殴られた痣だってたくさんある。
「いったやろ?慣れてるんや。さっさとして」
「そんな態度とってくるのはあんただけやよ?ええなぁあんた、こっちも丁寧な言葉使ってお酒の酌ばかり、もう飽き飽きしとったんよ」
「好きなようにしてくれてええよ?ただし、条件がある」
「ええよ。楽しませてもらう礼に聞いたるわ」
辺りを見渡すと、視線の先にちょうど良さそうな帯が見えた。
手に取ってよく見てみれば。やはり高価な刺繍が施されている。
黒と黄のひし形模様のそれは、今着ているものの替えだろうか。
赤い着物によく映える。
この帯も、まさか自分がこんな用途で使用されるなど考えてもみなかっただろう。
「抱かれるのは好きやけど、主導権は渡したくないんよね」
余裕そうに微笑む男の手を取ってその帯で腕を後ろに縛る。
早くその余裕そうな綺麗な顔を崩してやりたいものだ。
「こっちも慣れとるんよね。こういうの、ほんまは帯が痛んでまうから嫌やねんけど」
まぁええわ。
とまるで早くしろとでも言うように布団の上に胡坐をかく男。
乱れた着物に縛られた腕、ゆれる髪は目に毒だった。
...同じ顔で無ければ。
「そんな焦らんで、こっちにも準備ってもんが必要なんよ」
自分と同じ顔が目の前に乱れる姿を見て、少しでもその余裕が崩れてしまえばいい。
ストリップショーのように目の前で自分の服に手をかける。
上はあえて脱がずに、シャツのボタンを外すだけ。
ズボンも下着も脱ぎ捨てて、ローションなんて見当たらないから自分の唾液で濡らした指で、秘部をわざと広げて見せた。
ゆっくりと指を飲み込んでいくさまを目をそらさずに見る男に、嫌味を一つ二つ言ってやるが、彼はそんな言葉を気にしている様子はなかった。
「あはっ、どうなん?これで興奮するんっ?」
「十二分に。」
変態、なんて口に出してみるが、こんな状態で尻に指突っ込んでる俺の方がもっと変態だろう。
部屋の温度が上がった気がする。
二つの呼吸がさっきよりも大きく聞こえる。
目の前の男も興奮しているのがわかる。
挑発するように視線を向ければ、口角を上げた雄の瞳と目が合った。
俺も女を抱いてる時はこんな顔しとるんやろか...
いや、女抱くだけでこんなに気分が昂ったことはない。
「あんたつまんない」
なんて言われたことだってあるから、多分、これは初めて見る俺の顔。
あぁきっと、すごい気分が上がっとるんや。
あんたは、こんな俺を見てどう思う?
「んっ...はっぁ、よく、見てられんなっ...」
「どうして?目が離せんよ。自分と同じ顔が乱れる所なんて」
「ほんま、悪趣味っ...んっ」
きっと俺と同じ体ならアレの大きさも同じくらいだろう。
華美に着飾って隠れて見えないその大きさを想像しながら飲み込んだ指をくぱぁ、と開く。
「ぁッ...ん、ふっ...こんなんでっはいるやろ...ッ」
「十分やね」
ふふっと余裕そうに微笑む男は、恍惚な表情を浮かべて早くしい?と俺をせかす。
3本の指を中から引き抜けば、質量を失ったそこは誘うようにひくついた。
「この服、どうやって脱がせばええん?」
「お好きなように」
「早くしろって言う割にしっかり焦らしてくるやんっ...」
はぁ、とわざと聞こえるように吐いたため息に、また面白いものを見るかのようにくすりと笑う。
こっちばっかり余裕がないのが尺に触るが仕方ない。
「なんや、しっかり勃っとるやん」
「そりゃあ目の前であんなん見せられたら、なぁ?」
はだけただけの着物は腕を縛る帯のせいで最後まで脱がすことができなくて、それが何だか逆にエロい。
着物の下をはだけさせればしっかりと勃ちあがったそこ。
やっぱり形も大きさも癖だって俺と同じ。
「で?こっちは縛られとるんやし、あんたが上で腰振ってくれるってことでええんやろ?」
「誰かの下でアンアン喘ぐだけってのは性に合わへんし」
「んふふ、その余裕がどう崩れていくのか見ものやね?」
「余裕なんか、はなからもってへんわ」
座る男の足を跨ぐように膝立ちになって、大きく立ち上がったそこに触れる。
片方の手を肩に手をついてバランスをとりながら、俺はゆっくりと腰を落とした。
「くっ...ふっはッ...ッぁ、...ッ」
「この体勢やと奥に入るんやない?」
「っは、あんたっ...俺のくせに、でかいねんっ...」
対面座位の状態で今度は両腕を首の後ろに回す。
体を預けている感じで正直気に食わないが、そんなこと言ってられへんくらい、飲まれそっ...
肩に額をつけて、はっはぁッ、となんとか呼吸を整えようと息を履けば揺れた黄色の髪に男の指が絡む。
「ぁッ...ん、んっ...どうやっ、んっ、あんたに媚び売るメス猫と俺はっ...どっちが具合がいいっ...?」
「愚門やな」
「ひッ、ぅあっあ、ぁ"っ勝手にっ、腰揺らすなやっ...」
「口だけの強がりが面白くってつい」
うっさいわ、なんて返したくても今口を開けるとあられもない声が漏れてしまいそうで唇を噛む。
今に見てろ、なんて震える瞳で睨みつけてもさほど効果はなく、下手に相手を煽るだけだった。
「ッ...ぁっ、くそっ...」
「ッ」
肩に置いた手に力を入れて、きゅう、とわざと中を締め付けてやる。
それがよかったのか、今まで涼しそうな顔をしていた男の眉間にシワが寄る。
はっと漏れ出た余裕のない吐息に気分が良くなって、自ら腰を振った。
「っ...ァッ、これっ気持ちええんやろっ...」
「こっちになんとか言わせたいなら、もっと腰振りっ?」
「ぅッぁあ"ッッ...んっく、ぁっ、やっ、うご、くなぁッ...」
「あんた、随分とええ声で鳴くんやねぇっ?」
まるで今までが遊びだったとでも言うように下から腰を押していた男は、腕が後ろで縛られているせいか、なんとも動きずらそうに腰を突き上げる。
今までに感じたこともないような快感に思考が飛びかけていた俺はもう、目の前の男を止めることすらできずにただだらしなく声を上げるしかできなかった。
「ぁっあ"ッッ...ゃっめ、ひっぅッ」
「さっきまでの威勢はどうしたん?」
「ぁ、ぅっやぁ"、っ...はっはっん、んッ」
「なぁ...腕の帯、解いて」
そしたらもっと、夢のような快楽まで誘ったるよ?
まるでその言葉は、媚薬だった。
これ以上の快楽。
正常な判断を失った俺に断る理由はない。
「ほら、早く」
自分と同じ声だっていうのにその声色には艶があり、耳元で囁かれる低く甘く響く。
それは脳を震わし、思わず声が漏れる。
体がその声に操られるように動いて、自分の指が男の手を縛る帯に伸びる。
ゆっくりと結び目に指をかけて...
解けた
「従順な猫は大好きやよ」
次の瞬間、体が一気に傾いて視界に美しい胡蝶の花に埋め尽くされた。
背中に感じる布団の感触と目の前で咲き乱れる黄色い百合。
艶のある唇が弧を描く、切れ長の目が優しく細められる。
納得してしまった。
その全てが、
彼がここ一番の花魁たる由縁..._____
押し倒されている、そう気が付いた時には喉から自分でも聞いたことないような声が溢れていた。
「ひ、ぁあ"ッッ~~~ッッ、あっくる、しぃっ...ばかっ、」
「っ、それだけやないやろっ?中、こんなに締め付けてきとる、」
「やっめ、ぁっ...も、だめっむり、ぁっぅ、ぅ"~~~っぁッ」
「何回やって夢、見せたるよ」
揺さぶられて、視界が白く塗りつぶされて、チカチカとした目の前に愉悦に浸った俺がいた。
気が付けば男の腕の中で、大きく背中を反って達していた。
「はっ...はっぁ、あ...ッ、ぁっ...、」
「はっ...これで、あんたは元の世界に戻れるんや?」
「...っ、は、ぅ...おかげ...さまでっ...」
たかが性交渉ごときで感じたことのない疲労感。
声を出すのも息を吸うのもギリギリの状態で、今にもぷつりと意識が切れてしまいそうな頭をなんとか働かせてゆらりと男を見上げる。
俺の額に汗で張付いた長い髪を指先でよけながら男は耳を疑いたくなる言葉を口にした。
「一夜の夢で終わらせてしまうのはおしいなぁ」
「...どういう、」
「もっと味合わせて?お互いの気が飛んでまうまで」
「まっ...ひっ、あッぁあ"ッッ~~~~っ」
すでに飛びかけていた意識が一気に引きずり戻されるくらい揺らされて、心なしか自分よりもしっかりしているように思える背中にしがみつく。
むりっ、も、だめっ...いやぁっ
もう口からはまともな言葉は出てこない。
何かに縋らないと自分を見失ってしまいそうで怖くなって。
横に落ちていたあの黄色い帯をシーツと一緒に握り締め、俺はいつの間にか意識を失っていた。
「せんらぁ、そろそろ起きてやー?」
「ん...さかたうるさい...」
「まじでどこ行ってたん?いないと思ったらこんな所で寝とるし...」
聞き慣れた声で目が覚める。
なぜか気だるく重たい体を持ち上げて目を開けると、見覚えしかないボロボロのソファ-に確か眠る前に飲んでいたはずの酒の缶が転がっている。
「坂田...俺、どっかいっとったん...?」
「はぁ?何言っとるん。ドラッグでも嗅がされたんか?」
「いや...でも、」
やっぱり、夢やんな...?
忘れられないくらい、体に感覚が残ってる。
最奥まで暴かれた腹の内側がまだ疼いてる。
でも、体のダルさはヤバいやつに引っ掛かって意識飛ばしただけかも知れへんし。
そんな時、坂田が俺の手元を指さして目を輝かせた。
「センラお前!ええもん持っとるやんっ!どこで見つけてきたん?それ高く売れそうやね!」
「え、はっ...?」
自分の手元を見て目を疑った。
右手に絶対に離さないと言うように握り締めていたのはあの時確かに縋った黄色の帯。
高そうな刺繍に微かに香る花の香り、結び目にしていたところに多少シワが残ってしまっているそれは、確かにあの夢であの男の腕を縛っていたものと同じだった。
「いくらになるんやろ、僕もついてってええ?」
「...いや、これは...売りもんやなくて...」
あの夢は、一体。
あの世界は本当に存在していて、俺がこの帯も持って帰ってきてしまっただけなのか。それともどこかで見つけてきたこれを握っていたせいであんな夢を見てしまったのか...。
「これは...売りたくない...」
考え込むような顔をしながらそう言った俺に、坂田は不思議そうな顔をして首を傾げた。
多分、相当な金になる。
だけど、何となくあの夢が頭から離れなくて、多分...SEXのせいやけど。
自分と同じ顔、同じ声、同じ名前、普通であれば気持ちが悪いと思うはずなのに、あの時教えこまれた快感をもう一度と欲してしまってる自分がいる。
「これは、センラが持ってないといけんから...」
これを持っていれば、もしかしたらもう一度あの世界に行けるかもしれないなんて...
その時俺は気づいていなかったんだ。
首から下げていたはずのあの黄色のネクタイが無くなっていたことに。
そして、知るはずもなかった。
あの男がそれを指先で遊びながら何かを思い、ふっと笑ったことに。
end
素敵な企画ありがとうございました!!
snsnもっと増えろ~
マルセルせんらのオメガバほしぃ~
女に裏切られて心閉ざしていたのに追い打ちをかけるようにモブレされるりゅーげせんらほしい~
プライド高いゴシップせんらが業界トップのキモオジに無理やり枕させられる話ほしぃ~
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